皆さんこんにちは。株式投資家のミナンチャです。
なぜみんな株で負けるのでしょうか。こたえは短期投資だからです。短いサイクルで売買を繰り返し、手数料を払い、前回の儲けを吹き飛ばす暴落に飲み込まれて退場します。
かくゆう私も昔は日本株を中心とした短期投資をメインにしていました。買付けてから2週間から1か月程度で売却する所謂スイングトレードというスタイルです。
テクニカル分析や天才トレーダーの書籍を何十冊も読んでは市場に挑み続けましたが、結果は散々で、3回勝って5回負けるを繰り返し資産は増えるどころか目減りの一方でした。
そんな僕を救ってくれたのは株式に対する「長期」という視点でした。長期投資に方針転換してからは、投資が楽になりました。下落しても俯瞰できるし、上昇すれば楽しむことができるようになり、資産は楽をしながら、そして楽しみながらグングン増えていきました。
そんな株式の長期投資についてお話し、皆さんにもその冥利を是非享受して頂きたいと思い、この記事を記します。
なお、この記事で扱う長期投資とは米国市場などの信頼できるインデックスに連動した投資信託またはETFによる積み立て投資を指します。
※自己の投資経験から一助として提案するものであり、短期投資を全否定する主旨ではありません。また、長期投資が絶対だと主張するものでもありません。投資は自己責任でご自身の判断のもとでお願いします。
目次
短期投資がなぜ勝てないか
長期投資がなぜ優れているか
まとめ
この記事はこんな人が書いています
- 短期投資歴5年、長期投資歴5年
- 運用資産額2,300万円(この記事執筆時点)
- 長期投資にて5年で運用資産は約4倍
- 高配当日本株、米国ETFを運用中
- 1級ファイナンシャルプランナー
- CFP認定者
- 宅地建物取引士
短期投資がなぜ勝てないか
まず先に失敗の本質を潰してから、成功へのカギをお示しします。すべては私の実体験によるものですので、人によって全く異なる投資の価値観があることは承知しています。短期投資支持の投資家さんへはこの点を予めおことわりしておきます。
天才に騙されてはいけない
確かに世の中には優れた才能を持った人達が僅かに存在ます。これは事実です。僅か3年で資産を何十倍にもしたトレーダーや伝説の投資家として知られるような人たちです。
彼らの実績が真実であるならば、紛れもない天才です。
それを認めたうえで、自身は凡庸であるという自覚からスタートしなくてはいけません。おそらく殆どの投資家が早くお金持ちになりたくて彼ら天才を目指して市場に参入し、己の凡庸さに帰結して市場から退場します。これが短期投資において多くの人が嵌る罠です。
凡庸な人間にはできないことをできるから彼らは天才なのです。我々は違います。まずはその自覚からです。
天才を目指してはいけないのです。
日々の市場圧力に抗えない
短期トレードは文字通り短期で売買を繰り返す性質ため、日々の市場圧力からは逃げられません。短期間を前提にすれば、市場全体が下げるときには殆どの銘柄が下げます。
上がる銘柄を選定して買えばいいという意見がありそうですが、それは無理です。たしかに下落の波を回避する銘柄がいくつかありますが、希少であり、それを見抜くことは不可能に近いからです。
これの意味するところは、含み益を出したところで、それはたった一日の暴落で消し飛ぶということです。勝ち続けるのが非常に困難な手法なのです。
だから日々の株価の動きが気が気じゃありません。朝から晩まで、ランチの時間から仕事中まで株価が気になって仕方ありません。精神的な負荷が大きく続けていると病んできます。
つまり株に取り憑かれるということです。
テクニカル分析は結果論
これには異論は多いと思います。古より多くの研究者や投資家が研究を重ねて積み上げた理論だからです。
でもよく考えて頂きたいのですが、チャートの動きで未来が読めるのなら、なぜテクニカル分析を研究している研究者や投資家のすべてが投資で勝てないのでしょうか。
移動平均線でトレンドを読むなどの大まかな流れを掴むことには有用ですが、チャートの形がどうだとか、シグナルがどうだという理屈はっきり言って無意味です。
株は生き物です。公式に当てはめられるものではありません。
ただ、過去にそういうことが多かったという結果論であり、未来の予測に信用たる指標ではありません。
長期投資がなぜ優れているか
では短期投資の催眠が解けたところで、本題に入りましょう。長期投資の何が優れているのでしょうか。自ら納得できれば道が開けるはずです。なお、冒頭に説明したとおり、この記事で扱う長期投資とは米国市場などの信頼できるインデックスに連動した投資信託またはETFによる積み立て投資を指します。
複利こそ投資の神髄
言わずもがなですが、複利があるからこそ雪だるま式に資産拡大を目指せるのです。短期売買には基本的に複利の考えはありません。逆に売買を繰り返して証券会社に手数料を上納しています。
複利とは時間を武器に資産の極大化を目指さすことです。早くお金持ちになろうとしてはいけません。時間を味方につけるのです。
利回り5%の単利だと
100万+5万+5万+5万+5万+5万=125万ですが、
利回り5%の複利だと
100万×1.05の5乗=127万6千円です。
最初は僅かな差ですが、積立により元金が増えて、運用年数が長くなればその差は相当なものになります。
元金から発生する配当を再投資して複利で運用する。同時に毎月コツコツと定額を積み立てていく。こうすることでリスクを分散しながら複利の効果を最大限に発揮することができます。
日々の下落に動じない
先に述べたように短期投資をしていると四六時中株価が気になって仕方ありません。ですが、長期投資の場合はそんな必要はありません。株価をチェックするのを忘れる日だってあるくらいです。
長期投資にとっては日々の値動きなど誤差です。
下げた日があったところで、まぁそんなもんだよねって思えます。だって見据えているのはもっと先の未来なのですから。
この思考はあなたを株の呪縛から解放してくれます。まさにストレスフリーです。
創出される時間もまた資産
日々の株価を気にしたり、トレードを繰り返す必要がなくなったあなたが手にするのは「時間」という資産です。
勝てない投資に支払っていた時間をこれからは好きなことに使いましょう。
例えば副業に充てる等すれば更なる生産性を上げることができます。或いは家族や友人との有意義な時間に使うのもまた素晴らしいと思います。
時間≧資産です。等価ですらありません。
再現性が高い
短期トレードは一部の天才しか勝てません。プロでも普通に負けます。
一方、インデックス投資をはじめとした長期投資は非常に再現性が高いです。なぜなら、将来の経済成長を信じられる国のインデックスに連動する投資信託やETFへお金を入れて、後は放っておくだけです。
特別な知識も技術も必要ありません。平均点を目指すと同時に大失敗を回避できます。
平均点というと聞こえは良くないですが、投資の世界で平均点は優秀です。安定的に一定の利回りが見込めることは非常に有用な投資です。
高配当株という新たな世界
よくインデックス投資と対極的に語られる投資手法に「高配当株投資」があります。
これは配当利回りが良い優良企業の株を買い、定期的な配当収入を期待する投資方法です。
税金面では配当支払い時に20%程かかるため非効率と言われますが、精神的な面では非常に効果的な投資方法と言えます。
配当金は相場が大暴落しようが、天変地異が起きようがあなたの口座にお金を入金してくれます。これは非常に素晴らしいことです。まさに究極の不労所得と言えます。
一度買った高配当株はよほどのことがない限り基本的には半永久的に打ち出の小槌として保有し続けます。暴落時に下落した銘柄があれば売らずに逆に買い増ししていくことで、キャッシュフローを拡大していきます。
人間は積み上げた資産を取り崩すことができない生き物です。減ったり、無くなったりするのが耐えられないからです。
キャッシュフローとはこの観点からも人間の弱い部分をうまく補ってくれるのです。
まとめ
短期投資を卒業して、長期投資の旅に出かけてみましょう。そこにはきっと今までと全く違う考え方や価値観があります。
やはり株式投資においては、優良な企業を長く保有するといういのが合理的で健全だと思います。
試してみて合わなければ、やっぱり俺(私)はスーパートレーダーを目指すのだ!ってことで短期投資に戻ってもいいと思います。
両方の手法を経験的に知っているということは長い投資ライフの中で必ず役に立つときがきます。
皆さんの投資ライフの一助となれば幸いです。
今回もここまで読んで下さりありがとうございました!