皆さんこんにちは!
ミナンチャ(@minanncha)です。
今回は雑談です。不動産業界で本当にあった嘘のような話しを書いてみようと思います。タイトルのとおり、間違って隣の家を解体しそうになった話。いつもの不動産実務や株式投資からは少し離れて、ゆるーく肩の力を抜いて読んで頂ければと思います。
予めお断りしておきますが、不動産業界の仲間の実体験に基づくもので、僕自身がやらかし事案ではありませんので悪しからず。
それではいってみましょう!
この記事を書いた人
- 業界大手の財閥系不動産仲介会社で17年間に亘って仲介業務を経験
- 現在まで300組以上の売買仲介案件を成約
- 宅地建物取引士
- 1級ファイナンシャルプランナー
- CFP認定者
始まりは1件の売却相談
これはもうずいぶん昔の話です。鈴木さん(仮称)というお客さんから、相続で取得した古家付の土地を処分して、相続人間で現金で分配したいという売却相談を受けたことが始まりでした。鈴木さんは生家である本物件に思い入れはあるものの、相続人同士のいずれも利用する意向がなく、財産を平等に分けて円満に相続手続きを完了したいとの強い意向がありました。
売却方法の提案
ベテラン不動産屋の佐藤(仮称)さんは、物件がエンドユーザー向けに売れる面積規模であり、市場性も強いエリアであったことから、住宅用地として個人の買手に向けて販売活動をすることを提案しました。また、見栄えも良くなり物件の印象が良くなるため、更地にして販売することを勧めました。
佐藤さんは物件調査と現地確認を実施し、物件の価格査定を売主である鈴木さんとその他の相続人へ報告。販売スタートの価格について相談し、建物解体完了後に専任媒介契約を締結し、販売活動をスタートすることになりました。
早速、佐藤さんの不動産会社が提携している建物解体業者へ見積りをとらせるため、手書きでマーキングした住宅地図をメール送付し、解体業者も手際よくすぐに現地を確認して見積を作成してくれました。
佐藤さんは、売主に解体費用の同意を得たうえで、解体業者へ解体作業を指示しました。
隣の家を解体しそうになった
建物解体着工の当日、激高した物件の隣地所有者から苦情の電話がありました。
お電話ありがとうございます。
●●不動産の佐藤です。
いきなり解体業者がウチを壊しに来た!
お前(佐藤)に指示されたといっている!
ウチは解体する気などない!どういうことだ!
・・・・・!?
その時、佐藤さんは解体業者へ送った住宅地図について、うっかりマーキングをミスして隣地へ印を付けていたことに気づきました。
今回の件、解体着工日にたまたま隣地が在宅していたからよかったものの、もし、留守にしていたらそのまま建物を壊していた可能性大。何とも恐ろしい事案です。クレームどころでは済みません。前代未聞の犯罪です。たぶんニュースで名前が出てましたね、きっと。
結末と教訓
もちろん佐藤さんは会社の社長とともに隣地へ謝罪訪問。鬼の形相で半日説教されたそうです。当たり前ですね。また、本来解体するはずだった建物については、役所への届け出の関係で別日に改めて着工することとなったそうです。
どんなに慣れた業務でも油断は禁物です。住宅地図のマーキングは送付前にしっかり確認し、建物謄本も一緒に送るようにすべきです。
今回は息抜き記事ということで、こんな感じで終わります。
ここまで読んで下さりありがとうございました。