不動産の話

【雑談】間違って物件の隣家を案内して買付まで取った話

今回は不動産にまつわる雑談シリーズの第2回目です。

何の学びも、メリットもない不動産業界にあったアホなお話しです。肩の力を抜いて、脱力して読み流してください。

この業界は信じられない逸話ではあふれています。

やらかした当人は同業他社で働く、僕よりも先輩のベテラン不動産営業マンです。

それではゆるーく行ってみましょう。

この記事を書いた人

  • 業界大手の財閥系不動産仲介会社で売買仲介業務を長く経験
  • 宅地建物取引士
  • 1級ファイナンシャルプランナー
  • CFP認定者

それはいつもと変わらない購入客の案内のはずだった

ベテラン不動産営業マンの安田さん(仮称)のもとに1件の購入相談がありました。

中年のご夫婦で、お子様は無し。23区内の喧騒から離れて、東京の少し郊外の場所で中古戸建を買って、自分好みにリフォームし、終の棲家にしたいとの相談です。

安田さんは、相手の希望条件をよく聞いて、いつもの慣れた手順で物件情報を検索しました。

顧客の条件に合致しそうな都内郊外の中古戸建の物件は3件。

販売図面をもとに物件紹介を行い、そのうちの1件を同日に現地案内することとなりました。

物件確認と住所確認

物件を案内する前には、必ず売主側の不動産会社の担当者へ物件の在庫状況を確認し、居住中であれば、いつ内見できるのかを確認します。合わせて、居住中の物件の場合には、販売図面に住所の詳細を記載していないため、それも確認します。

運よく売主側の不動産会社の担当者とも直ぐに連絡がつき、売主の都合も問題ないことが分かりました。

物件の住所は「〇〇市〇〇町2丁目10番5号」とのことで、所在を住宅地図で確認しました。

あいにく売主側の不動産会社の担当者は別の物件の案内があって立ち会えないため、売主へ連絡しておくので直接物件へ行って内見して欲しいとのことでした。

物件の内見へ

お客さんご夫婦を社用車に乗せて、手慣れたハンドルさばきで現地へ向かいました。

物件は一見古めかしいが趣がある顔の良い物件でした。

定刻となったため、安田さんがインターフォンを鳴らしました。すると高齢のおばあちゃんが一人出てきました。

不動産屋 安田

●●不動産の安田です。お家の内見に参りました。

おばあちゃん

・・・・・はて?なんでしったけ?

不動産屋 安田

本日14時に内見のお約束をしている者です。

おばあちゃん

そうですか。良く分かりませんが、どうぞ。

高齢のおばあちゃんが一人で住んでいる様だが、手入れはしっかり行き届いており、綺麗にしてありました。

南道路に面しているため、日当たりも良く、閑静で住環境も良好。

お客さんもかなり好印象の様子です。

お客さん

いや~、お部屋も随分きれいにされていて感心致します。

おばあちゃん

はぁ。それはどうも。

お客さん

近所のお買い物はどこのスーパーがお勧めですか?

おばあちゃん

そうですねぇ。3丁目の東急ストアによくいきますねぇ。

お客さんも実際に入居した後の姿を想像して、買う気満々の様子です。

物件案内はまずまず成功の予感です。安田さんの気持ちも契約に向けて高まります。

買いたい!と言われた

帰りの車内でのこと

おばあちゃん

物件も希望通りだし、売主さんもいい人だったし、あの物件で決めたいです。

不動産屋 安田

ありがとうございます!会社に戻ったらさっそく購入申込書を書きましょう!

全てを打ち砕く一本の電話

会社に戻った安田さんとお客さんは、早速、手付金の額から引き渡し希望時期まで打ち合わせをし、買付(購入申込書)を書きました。

すると安田さん宛に売主側の不動産会社の担当者から一本の電話がありました。

お客さん

売主さんから、いつまで待っても買主さんが来ないとお怒りの電話があったんですけど、どうなってるんですか!?

不動産屋 安田

・・・?

先ほど物件の内見をしましたが・・?

お客さん

・・・物件を間違えてません?

不動産屋 安田

・・・・・・

安田さんは、間違って目的の物件の隣の家、つまり、全く関係ない家を案内して買付まで取ったことに、やっと気付きました。

結末と原因と教訓

もう最悪です。お客さんはブチ切れです。上司と謝罪しましたが、当然に今後の取引は断られました。売主側の不動産会社へも謝罪に行き、呆れた目で見られ、信用を失いました。

あのおばあちゃんは何だったのか。訝しむ安田さん。

しかし、別に何のことはない、ただの人が良いちょっとボケ気味のおばあちゃんでした。

不動産の住居表示には注意が必要です。隣地と全く同じ場合があるからです。

今回のケースでは更にややこしいことに、住居表示が同じだったうえに、隣地が親族で苗字が同じだったのです。

販売図面には間取りしか記載がなく、外観の写真はなし。隣地で道路付けも一緒。築年数もほぼ同じというややこしい事案でした。

そんな紛らわしい物件であれば、売主側の不動産会社の担当者も事前に注意してくれればよかったと思いますが、安田さんも「地図上で同じ住居表示で同じ氏名のお家が2つありますが、どちらのお家ですか?」と確認すべきでした。

今となっては酒場での笑い話ですが、その時のことを想像すると身の毛もよだつ思いです。

信じられない嘘のような話ですが、実話です。

今回はくだらない雑談でしたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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