皆さんこんにちはみなんちゃ(minanncha)です。
新NISAの成長投資枠で何を買えばよいかお悩みでしょうか?
世論では投資効率の最大化を理由に、積立て投資枠も成長投資枠も全てインデックスファンドへ投資すべきという風潮です。
しかし、僕の答えは「新NISAの成長投資枠では高配当株を買え」です。
多くのインデックス投資推奨派は、「新NISAの成長投資枠は繰り返し再利用できる」という点を軽視しています。
高配当株投資でもキャピタルゲインは狙えるし、配当金を再投資しなければいけない理由は無いからです。
理論上、老人になった時に受け取る資産の最大化だけを目的とするならば、インデックス投資が正解です。しかし、残念ながらそれでは人生は豊かにはなりません。
今回の記事では、新NISAの成長投資枠について、インデックス投資でなく、高配当株へ投資すべき理由とその方法について解説していきます。
なお、予めお断りしておきますが、本記事は「新NISAの成長投資枠に関しては」が前提です。株式投資においてインデックス投資が投資効率に優れているという事実は、歴史が証明済みです。
是非最後までお付き合いください。
この記事で分かること
- 新NISAのおさらい
- 成長投資枠で高配当株がインデックス投資より良い理由
- 成長投資枠の再利用がしやすい
- 最大効率が最大幸福ではない
- 最大幸福と最大効率を両立する投資方法
- 配当金は使う
- 上昇銘柄を利確。翌年に復活した投資枠で割安銘柄へ再投資
- 投資の基本戦略を高配当株投資にしない
- まとめ
この記事の信頼性
この記事はこんな人が書いています。
- 不動産屋だけど資産運用は株式投資派
- 短期・長期投資を通じ株式投資歴10年以上
- インデックス投資と高配当株投資の二刀流
- 宅地建物取引士
- 1級ファイナンシャルプランナー
- CFP認定者
新NISAのおさらい
まずは簡単に新NISAの制度の概要をおさらいしておきましょう。
新NISAは、2024年1月からの制度です。2014年に導入されたNISA制度の政策目的である「家計の安定的な資産形成」をさらに推し進めることを目的としています。
新NISAの概要は次のとおりです。
- 非課税保有期間が無期限
- 口座開設期間が恒久化
- つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
- 年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能)
- 非課税保有限度額は、全体で1,800万円
- 現行NISA(つみたてNISA・一般NISA)との併用が可能
新NISAでは、配当や値上がり益といった利益にかかる税金がゼロになります。また、非課税になる期間が無期限であるため、長期で保有して配当をもらい続けたり、値上がりが期待できる銘柄をじっくり保有するのに適しています。
また、買い付けた金融商品を売却した場合には、その金融商品を買付した時の取得価格分を翌年に再利用できます。
成長投資枠で高配当株がインデックス投資より良い理由
新NISAの成長投資枠におけるインデックス投資推奨派の高配当株投資派に対する主張は以下のとおりです。これらのる理由によって投資効率が悪いとの主張です。
- 配当金で一旦利益を吐き出すと複利効果が下がる
- NISA口座でも米国株や米国ETFの配当金にかかる外国税10%は避けられない
- NISA口座で買った銘柄は外国税額控除を適用できない
これらの主張に対し、高配当株投資の方がベターである理由について、投資効率とは全く異なる観点から説明します。
成長投資枠の再利用がしやすい
インデックス投資における資産の売却時期はいつか?
長期投資において複利効果を高め、資産の最大化を目論む性質上、多くの人が老後になってから取り崩しをするはずです。しかも、人間は臆病ですから、絶対に資金が枯渇しない状態までしっかり積み上げてから、恐る恐る取り崩しすることになります。
その頃には、すでに年を取っていてリスクの高い株式投資はもうしないでしょう。
せっかく売却した投資枠が復活する優れた制度なのに、インデックス投資では殆どの人がNISAの利用枠の再利用をせずに投資活動を終えるでしょう。
一方、高配当株であれば、含み益が出れば一部を売却してキャピタルゲインを得て、下落している他の優良高配当株へ再投資するなど、NISA枠の再利用のチャンスがあります。
0回転で終わってしまうインデックス投資と何回転もできる高配当株投資では、高配当株投資の方がNISAの成長投資枠との親和性が高く、制度の力を最大限に引き出すことができます。
最大効率が最大幸福ではない
インデックス投資はキャピタルゲインが目的。つまり、未来の一地点に向けて複利で資産を肥大させる行為です。
高配当株投資はキャッシュフローが目的。つまり、今の生活に潤いを与え、現在進行形で生活を豊かにする行為です。
僕はどちらか一方に偏らず、両方を上手く活用すべきだと考えています。
資産拡大の目的においてはインデックス投資が最適解であることは事実です。だから、資産形成の主軸はインデックス投資に据え、一部の資金で高配当株投資をすることが今と未来の両方を豊かにする方法です。
株式投資のキャッシュフローの恩恵を捨て、我慢して投資し続けた先の未来で、いざお金を使おうと思った時には、既に年老いてその気力も体力も無いというのは実に哀しいことです。
キャッシュフローを家族や友人との思いで作りに使い、記憶の配当金を作ることも、人生においてはきっと大事なことです。
最大幸福と最大効率を両立する投資方法
具体的にどのように投資していくのかについてお話しします。
配当金は使う
配当金は再投資せずに使います。普段の生活にプラスアルファの贅沢を添えましょう。
そもそも再投資するのであれば、ファンド内で再投資されるインデックス投資が最適解です。
思い切って”配当金は使う”と決めます。
上昇銘柄を利確。翌年に復活した投資枠で割安銘柄へ再投資。
前提として上昇が見込める財務優良な高配当株へ投資することが必須です。
高配当株を選定する上で大事なルールは、業績が安定しており配当金も堅実に出し続けている企業の株を買うということです。
注意すべき点は、ただ利回りが高い株を選ばないということです。配当利回りが高すぎる場合は、将来的な配当継続の不安や、株価下落リスクが高まることがあるからです。
具体的な優良な高配当株の選定方法は下記の記事にまとめていますので、詳しく知りたい方はご一読ください。
そして、それら財務優良銘柄をリストアップします。自分専用のお宝リストです。
お宝リストの中から20~50銘柄に分散して投資し、含み益が出ている銘柄について、毎年売却して利益確定します。そして、翌年にNISAの投資枠が復活したら、その投資枠でお宝リストの中から割安になっている銘柄へ追加投資します。これを毎年繰り返します。
NISA枠で購入した銘柄の損失は、特定口座の銘柄の利益と損益通算できませんので、損失が出ている銘柄については、基本的にはホールドです。
そもそも財務優良銘柄ですから、気長に待っていれば価格もいつか回復する可能性が高いです。価格が戻らなくても、分散投資していますから、致命的なダメージにはなりませんし、その間はずっとチャリンチャリン配当金を貰い続ければ良いだけです。
また、年に1度はお宝リストの中にゴミ銘柄に変わってしまった銘柄がないかチェックしましょう。
投資の基本戦略を高配当株投資にしない
ここまでNISA成長投資枠における高配当株投資戦略についてお話ししてきましたが、株式投資そのものの基本戦略はインデックス投資が最適解であることを忘れないことです。
先にも説明したとおり、インデックス投資と高配当株投資はそもそもの目的が違います。
資産形成という観点では、高配当株投資は非効率です。
NISAの成長投資枠である1,200万円の範囲内で無理のない価格を「高配当株投資枠」と決め、それ以外はインデックスファンドへ投資しましょう。
まとめ
新NISAの成長投資枠で高配当株がインデックス投資よりも魅力的な理由、そしてその実践方法について解説しました。
新NISAは税金効率に優れた効果的な制度です。成長投資枠で高配当株へ投資することで、定期的な配当金を受け取りながら、キャピタルゲインを取りに行くことが期待できます。
多くの人が注目するインデックスファンドは、複利効果による長期での資産形成には適していますが、資産の最大化だけを追求するため、「今」の生活の豊かさには直結しづらい特徴があります。
NISAという予め定めれた投資枠の中で、高配当株のポートフォリオを組成し、毎年、含み益が出た銘柄を一部売却して、キャピタルゲインを獲得。翌年に復活した投資枠で割安となった他の財務優良株へ投資する。
このサイクルが成長投資枠の性質を効率よく活かすことになります。
NISA以外も含む投資全体での基本方針はインデックス投資とし、複利効果を最大限に活用し、NISAでは高配当株で配当と値上がり幅を取っていく。そうすれば、今と未来の両方をバランスよく豊かにできるはずです。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。