皆さんこんにちは!
ミナンチャ(@minanncha)です。
昨今は米国株ブームですが、みなさんナスダックへの投資されてますか?値動きの激しさゆえに今後も投資を続けていくべきか不安になっていないでしょうか?あるいはこれから投資して大丈夫なのか知りたい方もいるでしょう。
僕はQQQという米国ETFを通じてナスダック100へ投資していました。過去形なのは投資を止めたからです。
尖がりすぎていて、インデックス投資の王道であるS&P500のような安定的なリスク分散ができず非常にストレスが大きかったからです。
今回の記事では、ナスダックへの投資を止めた具体的な理由を示します。同じ不安を抱える人や投資先として検討する人の参考になればと思い、記載するものです。
それでは行ってみましょう!
この記事はこんな人が書いています
- 短期投資歴5年、長期投資歴5年
- 運用資産額2,500万円以上
- 高配当株投資、インデックス投資の二刀流
- 1級ファイナンシャルプランナー
- CFP認定者
※すべて記事執筆時点
QQQとは何か
QQQについてまずはおさらいしておきましょう。
QQQとは、インベスコという運用会社が運用しているNASDAQ100指数の値動きに連動する米国株のインデックスETFです。
NASDAQ100とは、米国のNASDAQ証券取引所に上場する銘柄のうち、金融機関を除く、時価総額上位100社の指数です。
2023年1月現在のQQQの上位構成銘柄は下記のとおり。
マイクロソフト(MSFT) | 11.8% |
アップル(AAPL) | 11.5% |
アマゾン(AMZN) | 6.5% |
アルファベット(GOOG) | 3.8% |
エヌビディア(NVDA) | 3.4% |
テスラ(TSLA) | 2.6% |
メタ・プラットフォーム(META) | 2.6% |
ペプシコ(PEP) | 2.1% |
上記のとおり、Google、Apple、Amazon、Microsoftやテスラを中心とした大型ハイテク株が上位を占めており、これらに分散して投資できることから非常に高い人気を誇るETFです。
続いて過去のパフォーマンスは下記のとおり、2022年の米国利上げに伴う暴落を除き、右肩上がりの素晴らしい出来です。裏を返せば、2022年の暴落が歴史的にインパクトのある下落局面であったことが分かりますね。
以上からざっくりした特徴を言えば、ハイテク系銘柄に集中的に力点を置くリスクの高い指数をベンチマークにしているETFなのです。リスクが高いという意味は、大きく儲かる可能性も大きく損する可能性も両方に振れ幅があるということです。
QQQ(ナスダック)への投資を止めた理由
値動きが激しい
株価の変動幅を示す指標で「標準偏差」というものがあります。株やETF、投資信託における標準偏差とは株価の振れ幅の度合いを示し、数学上、68%の確率で±標準偏差の株価の振れ幅に収まるということを意味します。たとえば、標準偏差10%の株であれば、68%の確率で+10%~-10%の株価の振れ幅リスクがあることになります。
MornigStarに掲載されるデータから、QQQとS&P500に連動する最もメジャーな米国インデックスのVOOの標準偏差の比較が下記の表です。QQQの方が値動きが荒く、VOOの方が安定性があります。つまり、QQQは上昇局面でのリターンが大きい反面、下落局面でのダメージも大きいことになります。
標準偏差 | 3年 | 5年 | 10年 |
QQQ | 24.4% | 21.8% | 17.5% |
VOO | 21.1% | 18.6% | 14.7% |
実は、ETFのリターンまでもを考慮した投資の効率性を見れば、長期間運用した場合、QQQの方が数値上では効率的です(シャープレシオによる比較です。今回は複雑になるので説明は割愛します)。つまり、値動きが荒くても長期保有していた場合のリターンはQQQの方がVOOより効率的にリターンを得やすいのです。
しかし、値動きの荒さは保有している間のストレスになります。上昇局面では気分が良いですが、下落局面では相当な精神的負荷がかかります。
私がQQQの投資を止めた最大の理由がこれです。
S&P500でもハイテク系に十分な投資が可能
S&P500連動のインデックスファンドであるVOOの上位構成銘柄にもGoogle、Apple、Amazon、Microsoftやテスラを中心とした大型ハイテク株が含まれています。2023年1月現在のVOOとQQQの上位構成銘柄の比較は下記のとおりです。
VOO | QQQ | ||
アップル(AAPL) | 6.5% | マイクロソフト(MSFT) | 11.8% |
マイクロソフト(MSFT) | 5.5% | アップル(AAPL) | 11.5% |
アマゾン(AMZN) | 2.4% | アマゾン(AMZN) | 6.5% |
アルファベット(GOOG) | 1.7% | アルファベット(GOOG) | 3.8% |
バークシャー・ハサウェイ(BRK) | 1.6% | エヌビディア(NVDA) | 3.4% |
テスラ(TSLA) | 1.5% | テスラ(TSLA) | 2.6% |
ユナイテッド・ヘルス(UNH) | 1.4% | メタ・プラットフォーム(META) | 2.6% |
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) | 1.3% | ペプシコ(PEP) | 2.1% |
QQQがハイテク系に振り切っているのに対し、VOOはハイテク系を含みつつ、その他のセクターへも幅広く分散して投資されていることが分かります。つまり、VOOを選択することで、ハイテク系へも投資しながらより安定的に運用できることを意味しています。
なお、過去にS&P500への投資の魅力についてまとめていますので、ご興味のある方は合わせて読んでみてください。
実際のQQQの運用成績
実際の運用成績は下記のとおりです。全て円ベースでの記載となります。
投資開始 | 2021年9月:100万円分買付 |
追加投資 | 2021年12月:200万円分買付 |
積立買付 | 2022年1月以降:毎月1口 |
売却時期 | 2022年12月:全保有分を売却 |
実現損益 | ▲60万円 |
・・・投資ヘタすぎるだろ。
売却のきっかけは年末の損出しのためでした。結果はマイナス60万円という損失でした。時期的にほぼピークのときに高値掴みして、2022年の暴落を受けての結果です。ただし、大きく買付けた時期が為替が1ドルあたり110円~115円で、売却した時期が1ドル130円~135円程度でしたので、為替に救われた部分があります。もし反対に円高に振れていたらと思うと恐ろしいです。
この損失は確定申告して3年間にわたって繰越控除する予定でいます。
QQQの投資に向いている人
実際に投資してみて分かったQQQの投資が向いている人の特徴は下記のとおりです。
- リスク許容度が高い人
- ハイテク系企業の未来を信じ続けられる人
20%~30%の含み損を食らっても保有し続けられ、一定期間停滞し続けていてもハイテク企業が復興する明るい未来を信じ抜ける人がQQQの投資には向いています。
最後に
けっしてQQQへの投資を否定する主旨ではなく、僕には合わなかったというだけです。
自身のリスク許容度を冷静に見つめ、高リスクでもリターンを狙っていくのか、平凡ではあるが安定的に分散を効かせて運用するのか、しっかりと検証したいところです。
また、投資するなら少額でスモールスタートするのも良い方法です。慣れてきてから大きく買い増ししてもいいでしょう。
今回の記事がお役にたてば幸いです。
ここまで読んで下さりありがとうございました!