何の知り合いも、紹介も無い場合、皆さんは不動産屋をどうやって選びますか？とりあえず家の近くの不動産屋にいくでしょうか。それともインターネットの口コミをあてにして問い合わせしますか？
僕の長年の不動産業界の経験を通していうならば、情報量やノウハウ、サービスの質の面ではやはり大手が勝っているのは事実です。
多くの人が「なんとなく安心」という曖昧な理由で大手不動産会社を選択するため、必然的にその選択に連れられて売り・買いともに不動産情報が集まってくるからです。
今回の記事では、不動産会社のビック３である「三井のリハウス」「住友不動産販売」「東急リバブル」に絞って検証し、3社の中から選ぶならばどの会社がおすすめなのかについて解説したいと思います。
この記事で分かること
この記事の信頼性
この記事はこんな人が書いています。
- 大手不動産会社で長年にわたり売買仲介を経験
- 300組以上の売買仲介案件を成約
- 年間仲介手数料売上げ1億円以上を達成
- 宅地建物取引士
- 1級ファイナンシャルプランナー
- CFP認定者
まずは押さえて欲しいこと
会社云々の前に、不動産会社選びをするうえで知っておいていただきたいポイントがあります。
- 希望エリアにある支店を選ぶ
- 会社より大事なのは担当者
希望エリアにある支店を選ぶ
不動産会社に相談する際には、自身が物件購入を希望するエリアにある会社や支店を選びましょう。
不動産の世界は情報が全てです。そして新鮮な物件情報は必ずその物件周辺の不動産会社を起点に波及していきます。
どの不動産屋でも不動産業者共有の情報共有サイト（「レインズ」と言います）を使えば、別の地域の物件情報を手にすることは容易ですが、その情報は2歩、3歩遅いのです。希少な物件情報はレインズに乗らないケースが多いことも覚えておきましょう。
物件を売る場合でも理屈は同じです。鮮度や確度の高い購入者情報もその地域にある不動産会社が抱えています。
会社より大事なのは担当者
不動産売買が成功するか否かは、全て担当者が誠意があって熱心に対応してくれるかどうかにかかっています。
どの会社にも優れた担当者とそうでない担当者がいます。信頼できる担当者であるなら思い切って任せましょう。一方、担当者のレベルが低い場合は担当者変更についてしっかり申し出るようにしましょう。
ランキング
不動産屋がおすすめする不動産会社について、経験値からの独断と偏見、個人的な見解を交えて解説します。
三井のリハウスは全国売買仲介取扱件数が37年連続NO1です。地域密着展開で顧客満足度が97%あり、3ヶ月以内売却成約率が75%などが特徴です。また、AI査定サービスを提供しており、有資格者によるサポートや売却前後の建物チェック・補修制度もあるため、安心して利用できます。1975年に売買仲介業務を開始して以来、100万件以上の取扱実績を持ち、豊富な経験と知見を活かして顧客に最適な提案を行っています。また、全国に約200店舗以上展開しており、地域に密着した営業活動を行っています。
【経験による個人的見解】
業界売上ランキングでは長年１位で不動の王者。店舗数も業界最多です。印象としては住宅売買に強く、低価格帯から超高級物件まで幅広く扱います。元来客付けの強い会社なので、自社で確度の高い客をたくさん持っており、売却案件の成約率も高いです。
三井不動産販売に統合される前は、フランチャイズ方式であったため、店舗による力量の差が激しかったですが、現在は平準化されバラつきのない運営がなされています。
また、他の仲介会社とも積極的に取引をするスタンスのため、幅広い情報から好条件の成約を目指すことができる会社です。
最もおすすめできる会社です。
| 総合 | ★★★★★ |
|---|---|
| 情報力 | ★★★★☆ |
| 販売力 | ★★★★★ |
| 客付力 | ★★★★★ |
| サービス | ★★★★☆ |
🥈東急リバブル
【公式HP等からの概要】
その名の通り電鉄系グループの不動産会社です。売買仲介業務のみならず、不動産ソリューション事業や自社ブランドによる分譲マンションの企画販売まで行っています。また、不動産戦略の提案や企業の課題解決など、幅広いサービスを提供しています。1972年に誕生し、数々の先進的なサービス、業界の拡大と信頼性の向上に取り組んできた実績があります。
【経験による個人的見解】
埋設物撤去保証や税理士とタッグを組んだ相続対策サービスなど、業界内でも新サービスを先駆けて行う革新的な印象があります。顧客向けのサービスのバリエーションでは一番です。
住宅のみならず、収益物件や事業用物件も得意とします。入札案件では必ずと言っていいほどバッティングする会社。買取業者との関係も深く、売却依頼を受けた案件については、買取業者へ仕向けまくる印象が強いです。
また、その社名のとおり、東急電鉄グループのため、東急線沿線のエリアでは戦闘力が跳ね上がり、他社競合を寄せ付けない強さを発揮します。
東急線沿線の相談なら１番お勧めの会社。
| 総合 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 情報力 | ★★★☆☆ |
| 販売力 | ★★★★★ |
| 客付力 | ★★★★☆ |
| サービス | ★★★★★ |
🥉住友不動産販売
【公式HP等からの概要】
全国に230店舗以上ある直営仲介ネットワークを活用し、多角的な視点から査定・提案を行っています。また、ステップオークションという独自のシステムを導入しており、最適な価格で売却をサポートしています。地域に密着したサービスを提供しており、自社サイトや不動産ポータルサイトなど多様な広告ネットワークを使って幅広く販売活動をしています。
【経験による個人的見解】
ひと昔前までは売却委任を受けた物件を自社で囲い込んで他社に紹介させない手法をとっており、業界内ではあまり良い印象をもっていない人が多いのが事実。しかしながら、昨今では、業界内での協力姿勢も見受けられ、社風もだいぶ変わった様子。
もともとは激しいポスティング広告によって物件情報を収集し、それを販売することに特化していた会社であったため、購入相談よりも売却相談を得意とする傾向。
| 総合 | ★★★☆☆ |
|---|---|
| 情報力 | ★★★☆☆ |
| 販売力 | ★★★☆☆ |
| 客付力 | ★★☆☆☆ |
| サービス | ★★★☆☆ |
最後に
大手不動産会社ビック３の三井のリハウス、住友不動産販売、東急リバブルのビック３に焦点を当て、不動産業者から見たこれらの大手不動産会社の特徴とおすすめの会社について説明しました。
各社特徴は様々ですが、最終的には担当者の誠実さと熱意が売買成功の決め手です。３社とも話を聞いてみて、自身が良いと思う担当者に任せるというのでも良いでしょう。
皆様の不動産取引が上手くいきますように。
今回もここまで読んでくださり、ありがとうございました。
