不動産の話

あなたの物件が売れないワケと取るべき一つの対策

皆さんこんにちは。ミナンチャです。

物件が売れなくてお悩みの売主様はいらっしゃいませんか?

今まで何百件と物件を売ってきた僕から、その原因と対策、そして不動産屋の考えと営業手法を交えてアドバイスさせて頂きます。不動産会社を変えろだとか、斬新な売却方法をしろだとか、無意味な議論は止めましょう。どれも真実ではありません。不動産に関するお話はいつもの通り辛辣に申して参ります。予めご了承下さい。

では行ってみましょう!

この記事の信頼性

この記事はこんな人が書いています。

  • 業界大手の財閥系不動産売買仲介会社で17年間に亘って仲介業務を経験
  • 現在まで300組以上の売買仲介案件を成約
  • 1級ファイナンシャルプランナー
  • CFP認定者
  • 宅地建物取引士

物件が売れない原因2つ

あなたの物件が売れない原因は状況別に以下の2つに集約されます。

  1. そもそも物件の内覧がない場合
    • 原因→価格が高い
  2. 内覧があるが決まらない場合
    • 原因→物件に問題あり(買主の期待値を下回る)

そもそも買主から内覧希望がないということは候補にすら入っていません。具体的には、不動産屋が物件紹介する段階で買主の希望する条件と予算を考慮して除外してしまっているか、紹介はしたものの他の紹介された同じ価格帯の物件と比較して候補から除外されている状況です。割高に設定されたあなたの物件が競合しているのは、ワンランク上の価格帯の物件です。当然にしてその競合物件はあなたの物件よりも面積が広かったり、築年数が新しかったり、グレード高かったりするため勝てません。

一方、内覧があるがなかなか決まらない場合、買主が予算の中で選定したあたなの物件を見た時にがっかりしています。価格も相場なりでよさそうな物件と期待してきたものの、内覧の結果、その期待値を下回っているからです。個別的な要因は、日当たりが悪いだとか、凄く汚いだとか、駐車スペースが狭いだとか様々です。とにかく、他の候補物件と比較して低評価のジャッジをされているからです。

売るための対策

対策は価格変更だけ。残念ながらこれが真実です。

大都市圏において売れない不動産はありません。事故物件でも瑕疵(欠陥)物件でも価格次第で必ず売れます。販売当初は売主さんも期待を込めて高値でチャレンジしたいでしょう。それは当たり前のことです。ですが物件の販売が長期戦の様相をみせたら、主観に囚われず客観的に戦況を見つめなくてはいけません。

どんな時も物件は相場でしか売れないのです。自身の想定よりも高くれた場合も、安く売れた場合もその価格があなたの物件の相場です。

では、なぜ価格変更が必要なのでしょうか。不動産屋は割高のあなたの物件を買主に対してどの様に営業するのでしょうか。また、価格変更はどのようにどの程度行えばよいのでしょうか。それらを理解することがとても重要です。順にご説明していきましょう。

不動産屋は割高なあなたの物件を「あて物」にします

不動産屋が割高な物件を紹介する際、その物件を本命物件を決めるための当て馬にします。この当て馬にされる物件のことを業界では「あて物」と言います。また、価格が高いうえに物件自体も魅力がないものであれば、現地案内までして、他の物件を買主へ薦めます。「同じくらいの価格で、こちらの物件(あて物)と比較して、こちらの物件(本命の物件)はこんなに条件のいい物件ですよ」という営業をします。

そうこうしている内に気が付けば近隣物件は成約していきます。まさにあなたの物件が他の物件の成約のお手伝いをしているわけです。

従って、こんな状況に突入する前に、不動産会社から相場や査定についてしっかりと相談をし、「いつまでチャレンジ価格で販売して、見込みがなければいつから適正価格に是正する」などの戦略を立てましょう。このへんについても優秀な営業担当者であれば、販売前にしっかりと説明してくれるはずです。ただただ、売主さんの言うがままに物件価格を決定し、何の提案もないまま進めようとする担当者は無能ですから早々に見切って下さい。

一般媒介の場合、不動産屋はあなたに価格変更の提案をしてくれません

まず本当に簡単に「一般媒介」と「専任媒介」を説明いたします。「一般媒介」は物件の販売を複数の不動産会社へ委任する販売契約の形態、「専任媒介」は1社の不動産会社に販売を一任する販売契約の形態です。

一般媒介の場合、不動産会社は「割高だから価格を見直しましょう」とわざわざ売主さんへ提案してくれません。複数の不動産会社に委任されているわけですから、どの不動産会社もそんな面倒な悪役を買って出ません。それに、価格変更の提案を売主さんに一生懸命して、価格を変更したとしても他社に成約されたら努力は水の泡です。一般媒介は販路の拡大ではなく、不動産会社の責任の分散に他なりません。

一般媒介で販売されている売主さんはこれらのことを踏まえて、自身で価格変更を判断する必要があるのです。

価格変更は5%以上、変更回数は2回まで

では販売価格の変更はどのようにすればいいのでしょうか。僕もよくみかける悪い例として、何十万円づつちょこちょこ刻んで何度も価格変更される売主さんをみかけます。気持ちは分かります。一度下げた価格を上げるということはできないわけですから躊躇する気持ちが働くのでしょう。ですが刻み下げは最も良くありません。

理由は二つです。

ひとつ目は、刻み下げは市場が下落局面では相場を後追いしてしまいます。本来は早期であればそんなに価格を下げずに売れたものが、時間を経ることによってより安い価格でないと成約が困難になるからです。

二つ目は、市場動向に関係なく買主に「まだ下がるはず」との印象を与えるからです。ずっと売れずに残っている物件が長期にわたり少しづつ価格を下げればそう思われて当然です。不動産屋が買主へ物件紹介をすると、「知ってます。前からずっと出ているのに売れずにまた値段下げたんですね。今急いで買わなくても待ってればもっと下がりますよね。買うとしても値段交渉をもっとしたいです」と、こう返されます。

以上の理由から価格を変更する場合は、ある程度インパクトがないと意味がありません。具体的には物件価格の5%以上の変更は必要です。また、価格変更も原則2回までにして下さい。どんなに多くても3回が限度です。目的は物件を晒し物にすることではありません。適正価格で早期に売り抜けることです。

まとめ

ただ価格を下げろでは納得いきません。価格を下げるには納得できるだけの理由が必要です。今回は長期戦となった販売物件になぜ価格変更が必要なのかについてお話しました。

ご自身の所有されてきた物件に愛着があるのは当然です。理解できます。ですが主観や感情に囚われて刻一刻と変化する市場の戦況を見誤ってはいけません。

価格変更は値下げでなく戦略です。同じ物件でも価格が5%下がるだけで全く違う新規物件になります。出遅れてはいけません。機を逸すると不動産市場では不利にしかなりません。勇気を出して不動産屋を味方につけて戦略的に売り切りましょう。

売主様が一日でも早く素晴らしい買主様との出会いに恵まれますように心より願っております。

今回もここまで読んで下さり、ありがとうございました!

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