今回の記事ではマンションを購入する前に、共用部や管理内容についてチェックしておくべきポイント9つについて解説していきます。
皆さんは、マンション購入を検討するときにどのようなポイントを大切にしているでしょうか。
もしかして日当たりや眺望しかみてないのではないでしょうか?
マンション購入は立地と管理を買う行為です。
部屋の間取りや眺望も大切かもしれませんが、長く住むことを考えれば現実的には管理面の安心感がとても大切です。
この記事で分かること
- ①入庫可能な車両サイズ
- ②ペット可でも飼えない場合がある
- ③長期修繕計画を確認する
- ④管理費・修繕積立金の値上げ予定
- ⑤管理人と話してみる
- ⑥時間帯を変えてセキュリティを確認する
- ⑦1階の掲示板は情報の宝庫
- ⑧共用部分の清掃はココをチェック
- ⑨安全面はココをチェック
- まとめ
この記事の信頼性
この記事はこんな人が書いています。
- 大手不動産会社で長年にわたり売買仲介を経験
- 宅地建物取引士
- 1級ファイナンシャルプランナー
- CFP認定者
物件の図面からマンションの注意ポイントを確認できる方法についても記事にしていますので是非あわせてご一読ください。
土地・戸建の現地確認のポイントも記事にしています。
①入庫可能な車両サイズ
マンションを購入した後に良くトラブルになるのが、買主が車を所有していて、いざ入居した後にその車がサイズオーバーで駐車場を利用できないというケースです。
これは機械式駐車場を備えるマンションの場合に良くあります。
現在、車を所有していなくても、将来、車を買うこともあるかもしれません。車両サイズは事前にしっかり確認しましょう。
幅・高さ・重量などの規定があります。気を付けましょう。
②ペット可でも飼えない場合がある
ペットを家族として考え、ともに暮らすライフスタイルは近年よく見られます。ペットの飼育を条件とする場合には注意しなくてはいけません。
物件の図面に「ペット飼育可」と表記されていても、マンションには細則によって、ペットの体長や頭数に制限をもけている場合が殆どです。
バレなければ良いという考えで隠して飼育すれば、後々に近隣から指摘されて大きなトラブルに発展しかねません。ペットを飼われている方、またはこれから飼う計画のある方はしっかり確認しましょう。
③長期修繕計画を確認する
物件の長期的で良好な環境維持のため、多くのマンションには「長期修繕計画」があります。外壁、廊下、階段の修繕、鉄部塗装、屋上防水など、概ね10年から15年に一度の頻度で大がかりな修繕工事をするのが一般的です。
これらの情報はタイミングが良ければ、先述したマンション1階の掲示板に掲示されている場合もありますが、そう運よくタイミングが合うとも限りません。
そんな時は不動産会社の担当者に長期修繕計画書を見せてもらうようにお願いしましょう。合わせて、今までの修繕履歴も見せてもらい、しっかり修繕が継続してされているなら安心できます。
マンションは管理が命です。今までのメンテナンスがしっかりされていて、これからの未来もしっかり計画されているのか確認しましょう。
④管理費・修繕積立金の値上げ予定
上記の長期修繕計画に関連しますが、マンションの大規模修繕や日々の管理運営などには当然に費用がかかります。これらの費用を賄うために、マンションの所有者は管理費や修繕積立金などを管理組合へ支払うわけです。
注意したいのは、個数が少ないマンションにはよく見られますが、修繕積立金の大幅な値上げが計画されている場合があることです。これらはしっかり確認するようにしましょう。
現段階で正式決定していなくても、マンションの総会などで議題となっている場合があります。
住宅ローンの返済に加えて予期せぬ大幅な維持費の増額があると後々に苦しくなります。
一点、知っておいてほしいのは、マンションも人間と同じで年を取ればメンテナンスに費用がかさんでいきますので、修繕積立金は一般的にどのマンションも値上がりするが普通です。
⑤管理人と話してみる
不動産業界での経験が長い僕にとって、管理人との円滑なコミュニケーションは非常に重要だと考えています。なぜなら、管理人は管理会社の担当者が把握していないようなマンション内での様々な問題や住民間のトラブルについて詳細な情報を持っているからです。
そうです。管理人はマンションのことを一番良く知っているのです。
管理人は言ってみれば、マンション内の「相談役」のような存在で、住民からの相談や問題解決の窓口なのです。実際、一部のマンションでは管理人が頻繁に変わるケースもあり、これは表面化していない問題が存在する可能性があり、注意が必要です。
管理会社から提供される「重要事項調査報告書」では分からない情報を管理人は持っています。特に買主の立場から見れば、近隣トラブルや底で抱えているマンションの問題など、管理人との対話から得られる情報は実生活に影響を及ぼす価値の高いものです。
マンションを見学した際に、管理人を見かけたら立ち話ししてみると良いでしょう。
⑥時間帯を変えてセキュリティを確認する
マンションを訪れた際、まず最初に注意すべきポイントはセキュリティです。特に敷地が大きいマンションでは、駐輪場やゴミ集積所など、共用部には監視が必要な箇所が多く存在し、防犯カメラが適切に配置されていない場合、防犯面での不安が生じます。実際、昼間は穏やかで静かな雰囲気でも、深夜になると若者たちが敷地内でたむろして、警備会社や警察が何度も出動するような事例も決して珍しくありません。
そのマンションのセキュリティを評価する際には「家族と安心して生活できる環境かどうか」を重要視すべきです。
実際に購入の検討に値する物件であれば、昼間だけでなく夜の雰囲気も確認してください。
⑦1階の掲示板は情報の宝庫
マンションを訪れる際、僕はまず「1階の掲示板」に目を通す習慣があります。この掲示板には、深夜の騒音問題やペット飼育に関する苦情、そして予定されている改修工事の概要など、マンションの最新情報が豊富に掲示されています。また、一部のマンションでは規約や細則の変更に関する議案書や議事録も掲示されており、まさに情報の宝庫です。
⑧共用部分の清掃はココをチェック
管理人や清掃スタッフの業務意識が低いと、マンション全体の質に大きく影響を与えます。現地を確認する際には、室内だけでなく、共用部分についても清掃が細かく行き届いているのか、確りチェックしてください。
特に集合ポストやごみ集積所の周辺の清掃が不十分で、駐輪場が乱雑で放置自転車が目立つ場合、管理に深刻な問題があります。
⑨安全面はココをチェック
エレベーターや非常階段、そして消防設備など、安全性に関わる要素に注目することが大切です。エレベーターは定期的なメンテナンスや交換が高額な費用を要する設備であり、消防設備には6ヶ月ごとの機器点検と1年ごとの総合点検が義務付けられています。これらの整備がしっかりとされていない場合は、十分な予算が確保されていない可能性があります。特に自主管理のマンションでは、これらの要素を注意深く確認することが重要です。
チェックの箇所として、エレベーターに点検日の記されたステッカー等がちゃんと貼られているか、あるいは、錆ついた非常ベルや期限切れの消火器がないかなど見ておくとよいでしょう。
まとめ
最後に、マンション購入において大切なポイントをまとめます。これらのチェックポイントを把握し、しっかり確認をすることで、安心してマンション選びができます。
マンション購入チェックポイントの要約:
- ①入庫可能な車両サイズ
- ②ペット可でも飼えない場合がある
- ③長期修繕計画を確認する
- ④管理費・修繕積立金の値上げ予定
- ⑤管理人と話してみる
- ⑥時間帯を変えてセキュリティを確認する
- ⑦1階の掲示板は情報の宝庫
- ⑧共用部分の清掃はココをチェック
- ⑨安全面はココをチェック
みなさんが良いマンションと出合えることをお祈りしています!
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。